さよならスイミング

とうとう水泳のバイトが終わった。三年近くも働いたので、なんだか悲しくて仕方ない。バイトを始めた頃から教えていた子供を見ると涙が出そうになった。小学生の成長は早い。いつのまにか中学生になり身長もグングン伸びてたくましくなった。きっと俺もそのぐらい成長したのだろう。

このバイトで学んだことは一生の財産になると思う。いや、確信している。普通の大学生がいっちょまえに「先生」として子供たちの面倒を見るのだ。おごりたかぶるつもりも、図に乗るつもりもないが、普通に生活していたら恐らく経験できないことをやってきたと思う。この年で小学生から年賀状をもらえるという、何とも凄いバイトなのだ。しかし、それも今日で終わった。最後はいつもの通りにバイトをし、普段と変わらぬ様子で泳いだ。意識すると泣いてしまいそうで嫌だった。
バイト後一キロぐらい泳いだが頭の中はこれまでのことがよぎって、どのくらい泳いだのかは記憶がなかった・・・それはとても疲れたが好い疲れ方だった。

バイトをやめた帰り、某ドラッグストアーに寄ったら高校時代の担任がいた。なんという巡り合わせだろうか・・・。恩師に内定先と勤務地を報告し、いよいよ長かった学生時代が終わろうとしていることを実感した瞬間だった。いつかあんたのような教師という仕事をしてみたい。今すぐには無理だがいつかきっと教師になってやる。そしてプールで教えていた子供が高校生になり、そんなクラスで授業できたら・・・。なんて虫のいい話だろう。

だけど自分のやることに嘘はつきたくない。戯言で終わらせる気はさらさらない。

この日記のプロフィールのように「やらせなし」の自分を大切にしたい。

プールのバイト楽しかった〜。ありがとうございました